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【BL界の鬼才】はらだ先生の商業誌全作品のあらすじとおすすめポイントを紹介!【地雷対策リストあり】

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どうも、あんまんです(`・ω・´)/

心がキュッとなってしまう様なダウナー系からぶっ飛んだギャグ系まで、幅広いジャンルのBL作品を描かれているはらだ先生。

続きが予想できないストーリー展開と魅力的なキャラクター達が読者のハートを掴んで離さない為「BL界の鬼才」とも呼ばれています。

尖っている作風で攻め受けの概念が壊れる内容も多い為「攻め・受けは固定じゃないと駄目!」という方にはちょっと厳しい作品もあるかもしません。

しかしながらどの作品もとにかく内容が面白い!!……なので、地雷を避けつつ是非はらだ先生の作品を読んで頂きたいのです。分かち合いたい、この面白さ!!!

という訳で今回は、はらだ先生の商業作品全てのあらすじとおすすめポイントを紹介させて頂きたいと思います。

「はらだ先生の作品を読んでみたいけど、地雷は踏みたくない……」という方の為に最後に各作品作風比較図地雷対策リスト(少々ネタバレあり)も作っていますので、気になる方は是非最後までご覧くださいね。

はらだ先生のBL漫画各作品紹介

よるとあさの歌

よるとあさの歌」はヨル(黒髪の方:受)と朝一(金髪の方:攻)がバンドマンとして奔走するストーリー。「よるとあさの歌」と続編「よるとあさの歌 Ec」の全2巻。

朝一の弱小バンドにヨルがサポートメンバーとして加入した所から物語は始まります。

ヨルは無口だけど素直でちょっと天然。でもやる時にはやる意外と男らしいキャラクターです。ビジュアルが良くバンドマンとしての実力もある為、周りの皆はヨルの事が大好き。わかる。

逆に朝一は女子にモテたがりの普通の男の子で貞操観念かなり緩め。少しウザいキャラとして描写されている為最初は少し苦手だったのですが、物語中のある事件をきっかけにすっかり同情してしまいました。

天才肌タイプのヨルに最初は噛みつきまくる朝一と、動じない……というよりむしろ喜んでる?ヨルの関係はがとても面白いのですが、話が進むにつれてその関係性は更に面白くなっていきます。天然なヨルに朝一が振り回されるのが(・∀・)イイ!!

一作目はヨルに対しては少し可哀想な描写が、朝一に至っては結構可哀想な描写がある為苦手な方はご注意下さい。読んだ後は少しペンと砂利が怖くなります……。笑

続編は打って変わってかなりほのぼの甘めの雰囲気なのでニヤニヤしながら読めますよ♪

カラーレシピ

カラーレシピ」は美容室が舞台の物語です。上下巻の全2巻。

主人公である笑吉(しょうきち:受)が働く美容室にカリスマスタイリストの福介(ふくすけ:攻)が入社してきます。

職人気質で愛想の無い笑吉とコミュニケーションに重点を置く福介は最初は喧嘩ばかり。福介が面白がって笑吉を煽るので職場内の空気もギスギスしてしまいます。ですが笑吉がストーカーにつきまわれる事件が機転となり2人の関係性が変わっていきます。

はらだ先生の魅せ方の上手さが際立つ一冊で、一言で表すなら「狂気」という感じでしょうか。結末が全く予想出来ないストーリー展開でグッと引き込まれる内容になっています。

物語の終わり方は賛否両論あるかもしませんが、個人的にはこういうのもありかなと。最後まで読んでからまた読み直すと福介の気持ちが分かり二度楽しめます。続編も出て欲しいなぁ。

サブキャラも良いキャラが多いのですが、個人的には下巻から登場する後輩の一祝(かずのり)が良い感じで生意気可愛くて推せます。

ハッピークソライフ

ハッピークソライフ」は、粕谷京太郎(金髪の方)と葛谷義行(黒髪の方)の自称ノーマルの2人が織りなすド下ネタギャグBL漫画です。2022年9月現在既刊3巻。

とある理由で田舎に左遷させられたエリートサラリーマンの粕谷と無職の葛谷は家が隣同士。2人はとある趣向が似ている事からお互いの家を行き来するようになります。

エリート思考の粕谷が周りにイジられることで屈辱を感じたり、でも欲望には超が付くほど忠実で大胆な発言をしたりと兎に角ギャグの切れ味が凄い!!要所要所で登場するド下ネタパワーワードがツボにはまり、文字通り腹をよじらせて笑い転げてしまいました。

周りのキャラクターも二人の性癖をかなり温かく受け入れているのですが、そのせいでこの作品を読んでいると自分の倫理観がおかしくなりそうでちょっと怖いです。笑

カラーレシピやにいちゃんを読んだ後にこちらを読むと「本当に同じ作者が描いたんか!!?」となります。高低差凄すぎて耳がキーンなるやつ!色んな作風のお話が描ける所が鬼才と呼ばれる所以かもしませんね。

合う合わないが非常に激しい作品ですが、下ネタで爆笑出来るタイプの方には是非読んで欲しい一冊です。逆に下ネタが苦手な方やリバが苦手な方、純粋に恋愛をするBL漫画が読みたい方には向かないかもしません。

やたもも

やたもも」は、八田(やた:攻)と百田(モモ:受)が出会って成長していく物語です。全3巻。

生活力が全く無くプライドも無いモモが八田の家に転がり込んできます。八田は世話焼きタイプで弱い者を見捨てらない性格の為、素性の分からないモモにも優しく接してくれます。

最初はヒモ状態だったモモですが、八田に感化されたことで?少しずつ自立を目指していくのですが、そんな中ある日突然モモの母親が訪ねてくるのです。

心がキュッと苦しくなる内容が多々あり何度読んでも泣いてしまうんですよ。感情の表現が凄い上手くて我慢しようとしても泣かされてしまいます。内容知ってるはずなのに!

モモは嫌なことがあっても笑って無かったことにしようとするのですが、八田はそんなモモを見て泣いてくれるんですよ。とにかく終始八田がモモの良き理解者でいてくれるので「ああ……これが愛か……」となります。

モモが貞操観念かなり緩めで言動も下品なので合わないな~と思う方もいるかもしれませんが、それで読むのを辞めるのはもったいない良作ですよ!!

にいちゃん

にいちゃん」は、はらだ先生の作品の中で一番の問題作と言っても良いダウナー系BLです。

小学生のゆいは鍵っ子。親はゲームを買わない教育方針の為周りの子とも話題が合わず、学校の中でも孤立しています。唯一近所に住んでいるにいちゃんと遊ぶのが楽しみ。ですがある日を境ににいちゃんと離れ離れになってしまいます。

高校生になっても暇を見つけては前に住んでいた街を訪れ、にいちゃんを探し続けるゆい。名前も分からない人を探し続けても無駄だからもう終わりにしようと思っていた時、見たことのある顔とすれ違うのです。

表紙から既にドロドロとした雰囲気がありますね。内容も終始重く心にズンッときます。特に最初は小学生なので嫌悪感を抱く方も多いかなと。

読後も(恐らく)良い気持ちにはならないのでかなり人を選ぶ作品です。試し読み出来るサイトもあると思うので最初だけ見て、合う合わないを判断するのも有りだと思います。

にいちゃんの「誰からも祝福されないと愛って認められないんだ…」やゆいの「ふつうの男子高校生みたいで、好きだろ 彼女の存在とか」と毒づくシーンは、普通ってなんだろう?と考えさせられます。

ただ2人とも純粋な同性愛者というよりはストックホルム症候群っぽいので、本当に2人の間に愛はあるのか?という点が個人的にはとても気になる感じです。

好きなひとほど

好きなひとほど」は、はらだ先生の作品にしては珍しくとても平和な内容になっています。この作品が一番「BL漫画」の定義に当てはまっているかもしれません。

新人営業マンの飯田とその教育係である上司の米田が登場するのですが、米田が美形で高圧的な上司なのにどこかちょっと抜けてるのがとっても可愛いんです。

いわゆるツンデレなので好みが分かれるかもしれませんが、最初は高圧的だった米田がちょっとずつほだされてくるのがとても(・∀・)イイ!!

はらだ先生の他の作品はストーリーが重かったり考えさせられる内容が多く「BL漫画なのか?BL漫画という枠に収めて良いのか?」と思う事も多々あるのですすが、こちらはキャラクター萌えをメインに楽しめるBL作品となってます。ツンデレな先輩キャラが好きな人におすすめです。

ただ、はらだ先生の作品のサブキャラは基本的に良い子が多いのですが、この作品に出てくる女子と社長は結構ウザいです。物語の展開的に仕方ないのですが「2人の関係に茶々を入れる下世話なキャラは無理!!」という方はご注意を。

また、表題作のほかに読み切りの短編「うまくいかないしつけの方法」も収録されています。

変愛(ヘンアイ)

変愛(ヘンアイ)」は、はらだ先生が初めて出版された単行本で8本の短編集となっています。

収録内容は「変愛」シリーズ1本、「止まり木」、「メシア」シリーズ×1本、「俺の同級生」シリーズ×3本、「歪み」シリーズ×2本となっています。

内容としてはほぼポップな雰囲気で重くないので安心して読めます(「歪み」シリーズ以外)

表題作の「変愛」はシチュエーションにこだわりたい受けと、それに付き合わされる攻めのやりとりが面白いほのぼのBL。付き合わされているけど内心まんざらでもない攻めにニヤニヤしちゃいます。

「止まり木」は路上で刺されたフリーター(攻)の元に突然天使(受)が現れるお話。後に「ワンルームエンジェル」としてセルフリメイクされた作品ですが、短編であるこちらは絡みたっぷりでまた違うテイストなので2度楽しめます。

「メシア」シリーズは、凄いテクニックをもつメシア(自称タチ専)が騙されちゃうお話。相手の術中にハマって悔しがりつつも満更でもない?メシアが可愛いです。いじめたくなっちゃうのわかる。

「俺の同級生」シリーズは好奇心旺盛の男子高校生達が2人で色々試している内に惹かれあうお話。はらだ先生の作品は(良い意味で)変なキャラクターが多いですが、この2人はいたって普通の男子高校生という感じ。可愛いな~。

「歪み」シリーズは先生(攻)と生徒(受)の禁断の関係が描かれています。受けにとっては幸せになれなそうな関係性なのですが、それがまさに禁断という感じで良いです。

ワンルームエンジェル

ワンルームエンジェル」は、先程紹介した「変愛」に収録されている短編「止まり木」をセルフリメイクした内容となっています。

コンビニでバイトをしながらワンルームで生活している幸紀の元に突然天使が現れます。天使は自分が何故幸紀の元に降り立ったのかは分からず、でも行き場もない為幸紀の家に居候します。

「止まり木」の時は外国人風の天使でしたが、本作では黒髪の青年になっています。ただし(良い意味で)図々しい性格は変わっていません。

また、はらだ先生の作品と言えば濃厚すぎる絡みのシーンが魅力的ですが本作は絡みはゼロ。しかも二人でキャッキャしている描写もほぼ無いので「これはBLなのか?」となります。

どちらかと言えば恋愛というよりは「2人が人としての愛を知る物語」なので、BLが苦手な方でも抵抗なく読めそうな感じです。

過激な描写も他の作品と比べると少ない為「あのはらだ先生の作品」として読むと物足りないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、とても優しく、でも少し切ない純愛ストーリーとなっています。

やじるし

やじるし」は、個性豊かな8本の短編集です。

収録内容は「やじるし」、「ひきずる音」、「歪み」シリーズ×1本、「痴漢されてる彼を偶然発見して、的な展開で」、「男」シリーズ×2本、「変愛」シリーズ×2本となっています。

最初の4本ははらだ先生お得意のダウナー系。「やじるし」は受けの子が攻めのパシリにされててちょっと可哀想な感じになります。幸せになって……!

「ひきずる音」の2人の関係はちょっとカラーレシピみがあって、こちらも良い感じに狂気です。はらだ先生のクズ男だ~!!(歓喜)

「歪み」シリーズは先生と生徒の馴れ初めが描かれているのですが、先生の駆け引きの上手さに関心してしまいます。生徒がだんだん心を許していく描写が「堕ちていく」感じでゾワゾワします。

「痴漢されてる彼を偶然発見して、的な展開で」はまさかの内容。ネタバレになるので詳しくは語れないのですが……こちらも良い感じの歪み。

「男」シリーズははらだ先生の作品ではかなり珍しい眼鏡受け!ギャグ多めのポップな作風。「変愛」シリーズは相変わらずイチャイチャしてます。

最後のページには各カップリングのお互いの好き度合いが4つの矢印で表されているので2度楽しめます。

ネガ

ネガ」は、ダウナー系短編集です。

収録内容は「後悔の海」、「スイメンカ」、「ピアスホール」、「リスタート」シリーズ×2本、「わたしたちはバイプレイヤー」となっています。

「後悔の海」「スイメンカ」は同じシリーズで、男子中学生3人の複雑な恋模様を描いています。クズになりきれないクズ男という感じで心が苦しくなっちゃうやつです。カラーレシピの福介だったらノーダメージだろうな……とか思いつつ。笑

「ピアスホール」は平凡?なサラリーマン臼井さんのピアス穴が中心のお話。臼井さん(本作の表紙の方)薄い系の整った顔立ちで好みだったんですが、作中の「あの発言」は誰でも地雷になるだろ……と思ってしまいました。あと容姿が既に平凡なサラリーマンではないだろ!と。笑

「リスタート」シリーズは言葉の重さを実感する内容でまさに「後悔先に立たず」という感じ。最初から素直になってれば良かったのにね……二人とも幸せになって欲しい。

「わたしたちはバイプレイヤー」は女子BLというアンソロジーに収録された、女子視点がテーマの作品です。少女漫画+BLみたいな雰囲気。BL要素は少ないです。女子が主人公なので賛否両論ありそうな作品ですが、最後のページのおまけで読者の気持ちが代弁されていてクスッとしてしまいました。

ポジ

ポジ」は、先程紹介した「ネガ」と対になるアッパー系短編集です。

収録内容は「メシア」シリーズ×2本、「宇宙のもずく」シリーズ×3本、「変愛」シリーズ×1本となっています。

「メシア」シリーズは短編集「変愛」に収録されている内容のその後が描かれています。最初にあらすじも描かれているのでこちらだけでも大丈夫ですが、完全なる続き物なので前作から読んだ方がよりこのシリーズを楽しめます。メシア(受)が前作より更に余裕が無く、可愛い感じに描かれています。

「宇宙のもずく」シリーズは見た目は幼い博士(80歳)と聡明な容姿の助手(年齢不詳)の2人が隔離研究所で色々な研究をするお話です。ギャグ多めでラブの要素は皆無なのでまたしても「BLなのか……?」となる作品ですが、助手のゲス顔が最高!

「変愛」シリーズは相変わらずの2人で……今回は毛を剃りあってかゆくなるという内容です。笑 こちらはシリーズを通してまさに「やおい」という感じでほのぼのしてて安心して読めますね。

タイトルの通りギャグ系や明るい内容ばかりなので「はらだ先生の明るい話が沢山読みたい!」という方におすすめの一冊です。

各作品作風比較図

はらだ先生の各作品の作風比較図を作ってみました。

やじるし、変愛は様々なジャンルのお話が収録されている為、今回は比較の対象外としました。

改めてみてみるとライトで絶望とかは無いので右下がすっからかんになってます^^; まぁ重要なのは左側かなと……(同じ「重い」でも読後感が良い作品と悪い作品があるので……)

もしかしたら「この作品はこの位置じゃないだろ!」という意見もあるかもしれませんが、あくまでも私の主観で作成した比較図なので参考程度にして頂ければ幸いです。

地雷対策リスト(少々ネタバレあり)

はらだ先生の作品は尖りがちなので、地雷が多い方には厳しい内容もあるかもしれません。

そんな方でもはらだ先生の作品を選んで読める様に、僭越ながら「地雷対策リスト」を作ってみました。

ただし全く地雷の無い私が作って居る為、全ての地雷を網羅出来ているとは到底言えないので悪しからず。

尚、一部ネタバレがあるのでご注意ください(作品の途中でリバが起こる、読後感が重い、メリバ等の物語の内容を知りたくない方は見ない方が良いかと思います)

※作品名をクリックすると各作品紹介欄に戻ります

よるとあさの歌・攻めが女子と絡む
・女子キャラの登場多め
・受けが精神的に可哀想
・攻めが肉体的・精神的にかなり可哀想
・攻めが受け以外の男に無理矢理関係を持たされる(攻めが受けとして扱われる)
カラーレシピ・攻めがクズ男
・受けが肉体的・精神的に可哀想
・恐怖と支配
・読後感が重い
ハッピークソライフ・基本全て下ネタギャグ
・リバ沢山
・サブキャラに無理矢理関係を持たされる
やたもも・受けが貞操観念がかなり緩い、下品
・受けが攻め以外の男に無理矢理関係を持たされる
・受けが精神的に可哀想
・内容が重い
にいちゃん・小○生(成長後は高校生)と近所の兄ちゃん
・リバ有り
・女子キャラの登場多め
・内容、読後感が重い
・メリバ?
好きなひとほど・女子キャラの登場多め
・女子キャラ等のサブキャラがウザめ
・リバ有り(最終的に部下攻め、上司受け)
・受けが攻め以外の男に無理矢理関係を持たされる
変愛【メシアシリーズ】
・無理矢理
【歪みシリーズ】
・先生と生徒
・服従関係
・第三者に見せつけ
ワンルームエンジェル・受け?が天使
・絡みは一切なし
・内容が重め
やじるし【やじるし】
・攻めがクズ男
・受けをパシリにする
・受けが精神的に可哀想
【ひきずる音】
・攻めがクズ男
・恐怖と支配
・内容が重め
【歪みシリーズ】
・先生と生徒
・服従関係
【痴漢されている彼を偶然発見して、的な展開で】
・攻め以外の男に痴漢される
・恐怖と支配
ネガ【後悔の海】【スイメンカ】
・攻めがクズ男
・友情崩壊
・内容が重め
【ピアスホール】
・受けの身体にピアス多数
・痛そうな描写
【リスタートシリーズ】
・記憶喪失
【わたしたちはバイプレイヤー】
・女子が主人公
ポジ【宇宙のもずくシリーズ】
・基本全て下ネタギャグ
・ラブ要素は皆無

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